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いい日、晩春、川流れ

M_038
↑庭から眺める都幾川(ときかわ)の風景

先日、仲間のSカメラマンから「東上線の森林公園の郊外に、案内したいところがあるんだけどさ.,食事するところなんだけど、ちょっとほかとは違う雰囲気で・・・」という電話をもらった。「女将さんもユニークで、話が面白く芸術家肌の人で・・・」

彼とはアラビア半島のオマーンへ4度、カナダ、南イタリア、熊野古道、佐渡、高知よさこい祭りを一緒に取材した仲間だ。久しぶりの再会で、同行はオマーン政府観光局のO女史。僕は地元の食材を使った小料理屋か蕎麦屋かと推測した。

Sカメラによると、彼のお嬢さんが小学生のときに担任をしてくれた先生が引退して、会員制の小料理屋をやっているという。「いやあ、ほんとうに心が落ち着く場所なんだよね。絶対気に入ると思うよ」

案内されて、まずその風景のすばらしさに感動した。目の前に林があり鶯が鳴き、ひよどりが空中ダイブをしているのが見える。そして右奥に都幾川の流れ。遠くに秩父の山並みが望める。ずっと見ていても飽きない風景だ。鳥の鳴き声以外何も聞こえない。

鶯の真っ只中を川流れ
川に影目覚める大人の遠足です
風光るご飯も光り埼玉産
     春の鳥空中ダイブ茶柱も
ひよどりの垂直降下晴舞台
都幾川よ今こそ光れ巣立鳥

「やって来る鳥の数は40種ですね。ウグイス、オールリ、カワセミ、シラサギ、ウソ、コジュケイ、キジなど見ていて飽きませんよ。川原に狐が水を飲みに来るのも見たことがあります」と語るのは元教員の女将のあけみさん。沖縄の血が入っている方で、エキゾチックな美人だ。教師時代の手塚治虫さんとの出会いなど、面白すぎる話はあるが今回はカット。いただいた名刺を見ると「着物のリメイク、紙芝居おばさん」の肩書きが。

ここは、もともとある企業家の別荘だったところ。自分の空間がほしいと探していたところ、まったく偶然にこの場所を見つけたという。そこを教員夫婦が購入し、ごく親しい人だけに食事を提供することを始めた。この写真のすぐ後ろに、別棟の2階建ての部屋があり、ここは浅井長政ゆかりの建物を移築したという。すぐ近くの畑で採れたオーガーニック素材を中心に心のこもった、シンプルな料理に舌鼓。おいしい料理をいただき、おもしろい話に、時間を忘れた1日だった。

女将さんはガンで3ヶ月の余命といわれていたそうだが、ここに来て完治し、医者が驚いたそうだ。風景は人を治療するということを実感した。

僕は、この風景を見て、老子の次の言葉を思い出した。
 
 寒さは熱狂すれば直る
 熱狂に勝つのは静けさなのさ
 実に清清しい静けさだけが
 この世の狂いを直すものだよ  (訳・加島祥造)

酒に酔い、話に酔い、人に酔う。
Life is good.
 

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Comments

お久しぶりです。
いつかは、こういう風景の熊野の地に帰って過ごしたい。夢の夢かなあ。

Posted by: okkann | May 11, 2009 at 11:04 PM

熊野川の岸壁に穴を開けて「居住空間」を造り、九重茶にコンコにオテル・ドゥ・スズキのスイーツなどを食べながら、台風の濁流がスレスレまで増水してくるのをハラハラしながら眺め味わう、というのをC坊はボ~っと夢見ております。

完成した暁には、gohさん、Oさん、招待しまっせ♪
森林公園に視察に行かなあかんノ。

Posted by: C坊 | May 12, 2009 at 12:47 PM

↑修正。
「岸壁」→「岩壁」デス。

Posted by: C坊 | May 12, 2009 at 12:49 PM

C坊さん

熊野川岸壁にぜひ居住空間を作ってください。
熊野の岩窟王なんちゃって。

Posted by: ごう | May 14, 2009 at 05:11 PM

人の大切さを感じますね。

コロラドは暑いでござる。でもそろそろ崩れるかな、初夏の空。

Posted by: きよ | May 20, 2009 at 12:38 PM

そうだよね。
人とのつながりを感じますね。みなさん。

東京の今日の温度は27度。こりゃ夏だ!

Posted by: ごう | May 20, 2009 at 03:21 PM

今日は初夏の雨にござる。樹木たちには恵みになるんだろうなあ。

Posted by: きよ | May 22, 2009 at 02:53 AM

剛さん、
いいところですね。私も行ってみたい。
話に酔い、人に酔い、酒に酔う。Terrific.
Life should be enjoyable no matter
how hard it is. God bless you!

Posted by: とし | May 23, 2009 at 05:58 PM

ホノルルのトシさん、おおきに。

今度帰国したときに一緒に行きましょう。

Posted by: ごう | May 23, 2009 at 08:47 PM

心惹かれる場所って、その理由を考えると結構形にならない「何か」の力の働く場所なような気が最近しています。それを掴んで表現したいと思うのに、いつも風のようにすりぬけていってしまいます…例えば熊野はそんな場所のひとつかも。熊野で好きな場所は古道とか神社とかいったスポット的切り口ではなくて、ふと感じる森や木や水の力みたいなもの…?ああ、なんて乏しい表現力…ごう先生~表現の磨き方について王道があったら教えてくださ~い☆

Posted by: kumako | June 09, 2009 at 01:23 AM

熊野好きの、本名クマノさん

そうなんです。
古道とか神社とかといわずに、エネルギーがある空間が、熊野には多いんだよね。そのパワースポットを一言で言うには、俳句が向いているのではないかいのう。

Posted by: ごう | June 09, 2009 at 07:38 PM

な、なるほど…アドバイスありがとう先生。しかし俳句未経験な私…いよいよ廃人…いえ、俳人を目指そうかしらん…汗

Posted by: kumako | June 09, 2009 at 11:02 PM

クマノさん

俳句はシンプルだけど奥深く、短編小説の趣があります。

僕は、毎晩寝る前に句集を読んでいます。ぜひ俳句に親しんでくださいな♪ 原稿を書くときにも役に立ちまっせ。

Posted by: ごう | June 10, 2009 at 03:07 PM

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